気ままに、思いつくままに。

視聴したアニメの感想を気ままに書き綴ってるアニメブログでしたが、最近は鉄道や夕焼けの話題ばかりです。

月曜日 過去鉄1984年2月の大雪

今日は朝から良い天気でしたね。

寒かったけど。

昨日は東海地方でも大雪で、名古屋では車の上に薄らと積もる程度でしたが、関ケ原では観測史上最大の91センチの大雪になったそうです。
これは西風だったらで、風向きが北西だったら名古屋でも20センチを越すような大雪だったかも知れません。

名古屋は太平洋気候に属してますが、日本海から120km程度と近く、琵琶湖の北には日本列島の背骨に当たり、日本海からの雪雲を堰きとめる役目の脊梁山脈が無いので、寒気が強くて風向きが北西ですと、雪雲がダイレクトに押し寄せて名古屋にも大雪が降ります。

そんな大雪の中の名古屋駅で撮った写真を「1984年2月の大雪」と題して2020年2月18日https://okinawa-rail.hatenablog.jp/entry/2020/02/18/220745と、翌19日https://okinawa-rail.hatenablog.jp/entry/2020/02/19/230000の二日間に渡って書いてるので、今日はそれらを再構成して加筆、修正を加えた「過去鉄 1984年2月の大雪」としてお届けしましょう。

再構成ですが写真は全て再スキャン、色補正してあります。また一部にはネガスキャンも混じってるので、色と画質に纏まりが無い事だけはご承知おき下さいまし。

それでは始めましょう。

1984年の冬は寒い冬で名古屋もしばしば大雪が降りました。
その中でも最も大雪だったのが2月8日で、名古屋は積雪19センチを記録しています。

そんな大雪の中で名古屋駅で列車の撮影をしてました。

因みにこの日は当時書いてた紙ブログ…日記帳です…によると高校の卒業試験後の出校日でだったようで、学校が終わってから一旦家に帰ってから名古屋駅に行ってるので、驚きましたね。


f:id:okinawa-rail:20220208004404j:imageホームは5番線なので、多分下りの「しらさぎ」です。
冬季の「しらさぎ」は雪まみれで名古屋に来ますが、この年は北陸地方も大雪だったようで、雪の付き方が半端ないです。

f:id:okinawa-rail:20220208004823j:imageファンからは「ナコ展」と呼ばれた名古屋客貨区車のお座敷展望客車です。
この「ナコ展」は1983年4月に老朽化したスロ81に変わって登場した展望室付きジョイフルトレインの嚆矢と言える車両ですけど、生まれの地が名古屋であるが故に今一つメジャーになりきれませんでした。
種車は12系客車で展望車はスハフ12改造ですが、トイレを活かす為に車掌室を展望デッキにしたのでディーゼル発電機からの太い排煙管がデッキに残ってしまいf:id:okinawa-rail:20220208004918j:imageこのように外からも分かるくらい美観を損ねてますが、これが反面教師になって後に続々と登場するジョイフルトレインはどれも素晴らしい車両になってるので、その功績は大きいと言えるでしょう。

f:id:okinawa-rail:20220208004951j:image分かりにくいですけど、EF58 126号機に牽引されて14系客車が到着しました。
ステップに誘導員が乗ってるので、EF58は機関車留置線に引き上げるようです。

f:id:okinawa-rail:20220208005026j:imageネガを見たらホームの時計が写ってたので拡大したら撮影した時間帯が大体分かりました。

f:id:okinawa-rail:20220208005149j:image中9番線を機回しされるEF64 52号機です。
この52号機は84年当時は篠ノ井機関区所属で、同区はパンタをPS22に交換したEF64が多かったですね。

f:id:okinawa-rail:20220208005232j:imageクモヤ90です。
試運転のサボを掲げて、後ろには分かりにくいですが165系を連結してるので、名古屋工場での全般検査を終えた165系の試運転のようです。
84年当時に名古屋地区で165系が配置されてたのは大垣電車区だけなので、牽引車は同区のクモヤ90です
大垣電車区のクモヤ90と言えば、現在リニア鉄道館で保存されてるクモハ63638がf:id:okinawa-rail:20220208005438j:image茶色の車両がクモハ63です。
かつて大垣電車区に所属してたクモヤ90005を原型のクモハ63に復元した車両なのですが、ネガスキャンして拡大するとf:id:okinawa-rail:20220208005700j:image最後部にもクモヤ90っぽい車両が連結されてるのですよ。
当時大垣電車区はクモヤ90が2両存在してたんでしょうか?
何で車番を記録しなかったんだ?自分!

f:id:okinawa-rail:20220208005748j:image先ほど中9番線を機回しされてたEF64 52号機が14系座席車を従えて11番線に停車中でした。
ホームが11番線なので、この14系座席車は先ほどEF58 126号機に牽引されて到着した列車のようです。
東海道線を下って来て名古屋から中央西線に入る定期列車は無いので団体列車ですけど、一体何の団体列車だったんでしょうか。

団体列車と言えばこの日は団体臨時列車特異日だったようでナコ展と14系座席車に続いてスロ81お座敷客車も来ました。

f:id:okinawa-rail:20220208010156j:imageスロ81は旧型客車を改造したお座敷客車で金沢を筆頭に東京、大阪、名古屋、静岡、長野等に配置されて、特に「シナ座」と呼ばれた品川客貨車区所属車や、「ミハ座」と呼ばれた宮原客車区所属車が有名でした。

f:id:okinawa-rail:20220208010241j:imageこのスロ81の暖房源は機関車からの蒸気か交流電源で、東海道山陽本線には暖房用交流電源装置を搭載した機関車は配置されて無かったので、牽引は蒸気ボイラーを搭載したEF58の独断場で、スチームを吹き上げる姿は冬の風物詩でした。

牽引機は先ほど14系座席車を牽引して来たEF58 126号機で、東海道山陽本線のEF58は殆どが84年2月ダイヤ改正で引退するのですが、この126号機は蒸気暖房が必要なスロ81牽引用に廃車を免れた数少ない幸運なゴハチです。

ところで、ネガにはホームの時計が写っていたので拡大してみると時計の針は15時50分頃を指してました。f:id:okinawa-rail:20220208010437j:image
この126号機が14系座席車を牽引して名古屋に到着したのは15時20分頃なので、僅か30分ほどで折り返す事になりますね。
もっとも大雪でダイヤが乱れてたかも知れないので、正確な滞在時間は長かったかもしれません。

そうそう、ネガスキャンついでにスチームを吹き上げたEF58だけを切り取ってみました。
f:id:okinawa-rail:20220208010527j:image子供の頃はパンタの前にある避雷器を煙突だと思っていて、そこから“煙り”が出てると思ってました(笑)

f:id:okinawa-rail:20220208010554j:image降りしきる雪の中を到着した荷物列車です。
当時の時刻表を見ると16時10分着の鹿児島行き荷31列車がありますが、写ってるのはスロ81の次のコマですけど、経過時間を覚えて無いので、これも正確かどうかは分かりません。

郵便荷物車の暖房スチームを吹き上げてるのですけど、雪と同化してスチームが見えません。
郵便、荷物車は12系や14系客車みたい暖房源を自前で持たないので、電気暖房なら電気機関車から交流電気、蒸気暖房ならスチームを送ってもらいます。
先にも書きましが、東海道山陽本線には電気暖房用のEGと呼ばれる交流電源装置を持った電気機関車が配置されてなかったので、郵便荷物車の牽引は蒸気暖房ボイラーを持ったEF58とEF61の独壇場でした
f:id:okinawa-rail:20220208010819j:image82年11月 名古屋
その蒸気暖房は取り扱いが煩雑で、電気機関車には苦手な大量の水と燃料の重油を搭載して、更にはボイラー扱う為にボイラー技士の資格を持った機関助手を乗務させなければならないので、牽引機のEF58も老朽化してる事から、84年2月ダイヤ改正で牽引機を、信越本線碓氷峠を越える貨物列車廃止で余剰になり、EGを装備してるEF62に交代させてf:id:okinawa-rail:20220208010853j:image86年10月 名古屋
EF58は東海道山陽本線線から引退する事になりました。
しかし改正前日までは信越本線でEF62が必要なので、改正と同時にEF62に置き換える事が不可能なので、一旦新たな荷物列車牽引機の基地になる下関機関区にEF62と同数のEF58を集結させて、改正後に高崎機関区からEF62が到着して乗務員訓練が終了するまでの3月下旬くらいまで荷物列車牽引運用に就かせる事になったので、2月1日以降に荷物列車を牽引してるEF58はあと1ヶ月ほどで、引退するので牽引してる111号機も降りしきる雪と相まってどこか寂しそうに見えます。
ところで右側にはスカイブルーの103系が写ってますけど、スカイブルーは雪の中だと凄く寒そうに見えますね(笑)

みんな大好き幕回しです
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f:id:okinawa-rail:20220208011237j:image名古屋に到着した特急「しらさぎ」は折り返し整備を熱田駅で行うので、ヘッドマークが「しらさぎ」から回送に幕回しされるので、普段は名古屋では見られないマークが出てくるので楽しみでした。
その中で最も狙っていたのは2枚目の82年11月ダイヤ改正で廃止になった「はくたか」ですけど、幕回しの速度が意外と早いので、上下のズレなくて枠内にピタリと収めるのは難しかったですね。

それにしても大雪と相まって名古屋とは思えない光景です。雷鳥北越はホームと屋根や架線を支持するビームから、新潟だと言っても通用しそうです(笑)

ところで、この485系、永らく熱田への回送列車だと思ってましたが、尾灯が点いてるし、よっく見るとホームには乗客が並んでるので、大雪で上りの「しらさぎ」が遅れて熱田に回送するスジが確保出来なくて、名古屋駅で折り返し整備してるのかも知れません。

1984年2月の大雪」は以上です。最後までお読み下さいましてありがとうございました。

実はこの「1984年2月の大雪」は昨日東海地方で大雪だったので、写真も再スキャンしてあるのでそれに因んで書こうと思ってたんですけど、再スキャンしたはずの写真が行方不明になった…多分間違って消去した…ので、スキャンし直しで昨日書けなかったので、今日になりました(笑)

日付合わせで9日しても良かったんですけど、まぁいっかぁ。


次の過去鉄はちょっとした小ネタを予定しておりますので、期待しないでお待ち下さいね。

それでは。