今日は昼頃は雨が降りそうなくらい曇りましたけど、それ以外はそこそこの天気でしたねぇ。
そんな天気の話しは早々に切り上げて、今日は今から20年前の2000年11月忘日の名鉄谷汲線撮影記をお届けしましょう。
先ずは谷汲線についてざっくり説明しますね。
谷汲線は岐阜を中心に路線を伸ばしてた美濃電気鉄道の系列会社の谷汲鉄道が建設した路線で、西国三十三番満願霊場の谷汲山華厳寺への参拝鉄道として、美濃電気鉄道黒野から谷汲までの11.2kmが1926年(大正15年)4月に開通しました。
沿線は人口が稀薄な為に開通時から谷汲山華厳寺のご開帳時以外は乗客が少なくて、経営は奮わず1944年(昭和19年)に戦時下の交通統制も手伝って名鉄に合併されました。
名鉄合併後も赤字路線である事には変わりなくて、赤字路線に対して大鉈を振るった2001年10月1日に、揖斐線の黒野~本揖斐間と共に廃止されました。
そんな谷汲線を廃止が近付いて撮り鉄が溢れる前にと2000年11月に撮影行きました。
それではお待たせしました、撮影記の始まりです。
先ずはこちらから
黒野から乗ってきたモ755です。
流石に20年前の事なのでどこの駅か分からず、微かに駅の裏に小さな墓地があったのは覚えてるので、それを頼りにGoogleマップの衛星写真で廃線跡を辿って…廃線跡と分かるのが凄いです…長瀬駅だと分かりました。
長瀬駅で新岐阜駅近くで買った手作りお握りを食べて、新世紀エヴァンゲリオンきっかけで聞き始めた(笑)バッハのお気にな曲を録音したテープを、ウォークマンで聞きながら谷汲駅まで歩きました。
余談ですけど、この記事もその時のテープを聞きながら書いてます。
根尾川です。
Googleマップによると長瀬駅の近くの橋から撮ったみたいです。
長瀬駅まで乗ったモ755が谷汲から戻って来ました。
この日は谷汲山華厳寺の縁日だったようで立ち客がいるくらい乗客がいっぱいです。
谷汲行きです。
谷汲線は毎時1本なので、この日はモ755が機織り運転…同じ車両が往復を繰り返す運転…してました。
ここでモ750型についてざっくりと説明しましょう。
モ750型は名鉄の西半分の全身である名岐鉄道が1928年(昭和3年)にデセホ750として製造した3扉15メートルの中型車で、1935年(昭和10年)名鉄の東半分の愛知電気鉄道と合併した誕生した名鉄ではモ750になり、同様の形態を持つモ700と共に旧名岐線の主力として活躍しました。
1948年(昭和23年)に600Vだった名古屋本線の西半分の架線電圧が1500Vに昇圧されるとまだ600Vだった各務原線や小牧線、瀬戸線を転々としながら、1978年2月 瀬戸線喜多山
1978年までに揖斐、谷汲線に集結し、2001年10月1日の揖斐線の黒野~本揖斐と谷汲線の廃止で廃車となり、モ755号は現在谷汲駅跡地に保存されてます。
因みにモ755号は名岐鉄道時代に車内の半分を畳敷きにした日本初の「お座敷電車」で、同様の改造を受けたモ756と共に鵜沼から国鉄高山本線の客車列車に連結されて下呂まで直通運転された、後の「北アルプス号」のルーツとなる列車に使用されました。
撮影記に戻りましょう
結城神社への参道です。
参道の真ん中を谷汲線が横切っていて、電車が通過すれば絵になるのですが、いつ来るか分からないし、木々が鬱蒼としててちょっと怖かったので、撮らなかったようです。
鬱蒼とした木立の中を走るモ755……なんですけど、ライトが点いてなかったら分かりませんね。
木立を抜け出たモ755です。
名鉄の旧型車のはジャンパ線がある側にパンタが付いてるのですが 85年1月ナゴヤ球場前
モ700、750は何故か逆でしたねぇ。
個人的にはジャンパ線がある側にパンタが付いてるのが好みです。
谷汲駅に停車中のモ755です。
先に書きましたけど谷汲線は毎時1本なので1本見送ると1時間待つ事になりますけど、流石に長瀬駅から歩いて疲れてたので、1本見送って次の電車で帰りました。
待ち時間で昆虫館とか見てると思うのですけど、記憶が無いです(笑)
黒野駅では本揖斐行きのモ751が停車中だったので、岐阜行きに乗るのを1本遅らせて、モ751の全体を筆頭に正面、正面上部アップ、ヘッドライト、台車と撮りまくってました。
台車のアップなんてもう究極のマニアじゃないですか(笑)
因みに台車はアメリカのボールドウィン社の釣り合い梁り台車を日本車輌がコピーした日車BW型と呼ばれた古典台車です。
モ751を撮ってから名古屋へと帰りましたけど、2000年ならモ770は勿論、モ780もいたのに、モ750型以外を撮ってないのが凄いです。
まさか5年後に岐阜地区の600V線区がバッサリと廃止されるとは思いもしないので、実に勿体ない事をしました。
谷汲線撮影記は以上ですけど、谷汲線には81年春頃にも撮影に行ってるので、その時の写真も紹介して締めといたしましょう。
ネガが古いのに加えてピンぼけなので、酷い写真ですけどね。
谷汲駅に停車中のモ510、モ520です。
行き先が新岐阜になってるので、この頃は谷汲から新岐阜まで直通してたんですね。
谷汲駅遠景です。
新岐阜へ向けて走り去るモ510、モ520です。
後ろがモ520ですけど、モ520を撮ったのはこれが唯一です。
新岐阜行き遠景です
木立は先に貼ったモ755が抜け出た木立でしょうか?
黒野駅です。
モ700とモ750ですけど、どっちがどちらやら。
車体色はスカーレットですけど、まだワンマンカーじゃないし、ヘッドライトも原型っぽいです。
名古屋本線新岐阜駅です。
3、4番線がまだ4両ホームってのが凄いですねぇ。
谷汲線撮影記とオマケを長々とお付き合い頂きありがとうございました。
次は何の撮影記にしようかなぁ。
それでは。